デジタル推進事業

デジタル技術の
新たな視点を
資源開発に

 資源開発を取り巻く環境変化に対応していくため、JOGMECはデジタル技術適用による地下評価等の石油ガス開発技術の高精度化・高効率化を支援しています。「機械学習やディープラーニングをはじめとしたAI・デジタル技術」の新たな発想・視点を資源開発に取り入れ、日本企業のデジタル・トランスフォーメーションに貢献します。

デジタル技術の新たな視点を資源開発に

 資源開発を取り巻く環境変化に対応していくため、JOGMECはデジタル技術適用による地下評価等の石油ガス開発技術の高精度化・高効率化を支援しています。「機械学習やディープラーニングをはじめとしたAI・デジタル技術」の新たな発想・視点を資源開発に取り入れ、日本企業のデジタル・トランスフォーメーションに貢献します。

デジタル推進事業取り組み方針

資源開発2.0について [JOGMECのデジタル取り組みのベース]

 JOGMECは2018年10月から2019年2月にかけて経済産業省(METI)とJOGMECを事務局とする「資源開発2.0」デジタル有識者勉強会を実施しました。その結果、資源開発技術の高度化に取り組んでいくために、「デジタル技術活用の知的基盤構築」と「外部知見の取り込み」を進めていくことを決定し、デジタル推進グループを2019年5月に立ち上げました。
 現在、「技術的課題解決へ向けたPoC」「人材育成・情報発信」「JOGMEC業務のデジタル化」の3つに優先的に取り組むことを通じて、JOGMEC内の知見を高め、日本企業のニーズに即した支援を提供していくと共に、将来的には以下のSTEP3まで達成することを目標としています。

◎STEP 1 : 日本企業の操業プロジェクトの課題を解決
◎STEP 2 : 強みのある技術分野を確立し、日本の国際的な競争力を強化
◎STEP 3 : 日本企業の権益獲得・維持への貢献

資源開発2.0の優先課題

デジタル技術開発支援

専門人材による支援

企業向け人材育成・研修

外部連携・情報発信

METI/JOGMEC保有データ活用

JOGMEC業務のデジタル化

Message

 石油開発業界は2014年後半からの原油価格下落を受けて開発・操業コスト削減に迫られてきました。また他業界と同様にベテラン技術者の定年退職による専門家不足が問題となっています。そこでJOGMECでは、発展著しい革新的なデジタル・AI技術を石油開発の課題解決の手段 として取り入れることを目的に、「新たな技術の目利き力」や「提案できる人材の育成」を中心に2018年より本格的にデジタル技術の取得と活 用に取り組んでいます。
 AIにおける技術革新のスピードは著しく、1年もすれば新たな技術が最先端となるような入れ替わりの激しい世界です。わたしたちはこれを見倣い、変化に強くスピード感のあるチームを目指し、また従来技術にとらわれないデジタルの新たな視点を取り込んだ資源開発のあり方を提案できることを目指しています。
 デジタル技術の取り組みの多くは、皆様と連携することによってはじめて成り立ちます。今後とも皆様のご支援・ご協力のほどよろしくお願いいたします。

企画調整部 デジタル推進チームリーダー 小西 祐作

技術部 デジタル推進チームリーダー

小西 祐作

疑問にお答えします!

なぜ石油開発にデジタル技術を取り入れるのでしょうか?
石油開発事業にデジタル技術の得意なことをうまく生かすことによって、事業で得られる収益をより多く、そして事業をより安全に推進することを可能にします!
石油開発の特徴 デジタル技術導入による効果
石油開発は長期事業であり、膨大なコストと時間がかかります。また各作業工程の専門性が高く、数多くの専門家の参加が必要です 作業自動化や専門家の作業を代替することにより、事業をより早く・費用を大幅に削減できます!
石油やガスは地下に存在しており直接見えないものです。これに対して入手できる多くのデータを使って、油のたまる構造や生産量の予測を行っていきます 入手できる多くのデータを、「24時間働けるAI」に早く・隅々まで見てもらうことによって、油のたまる構造や生産量の予測をより高精度に行います!
探査現場、掘削現場や巨大施設といった危険な現場で働く必要があります AIに代わりに現場で働いてもらう(無人・省人化)ことで、より安全かつ効率的に作業を行います!
資源調査船「たんさ」(JOGMECニュースリリースより)

デジタル技術を活用

自動化により
早く・
コストを削減!

たくさんの
情報を
活用できます!

無人・
省人化で
より安全に!

デジタル技術のビジネス適用はどのような段階を経て進んでいくのでしょうか?
「構想」「PoC」「現場実証」「現場実装」の4つの段階を経て進んでいきます。特に通常のシステム開発と異なり、PoC(Proof of Concept)と呼ばれるフェーズを挟むことが大きな特徴です。
このPoCフェーズでは、機械学習等モデルのモックアップ(仮モデル)を構築し、新たなアイデアが技術的に実現可能かを検証します。
またその過程で必要なデータが揃えられるか、実用に耐えうる精度が実現できそうか、費用対効果は高いかなどを見極めていきます。
一方で、PoCフェーズで終わってしまう案件も多く、「ポック止まりの壁」と呼ばれることもありますが、この「壁」を乗り越え次の現場実証へ移行する案件を増やしていけるよう挑戦しております。
「ボックス止まりの壁」
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